意地悪な幼なじみの君に恋をした




俺の腕の中にすっぽり収まる彩葉は可愛い。

小さくて細くてあったかい。


「んー彩葉不足でヤバい……」

「あたしも郁理不足だよぉ~…見回りの先生来ないか不安」

「来たら走って逃げるぞ」

「ヤダよ…あたし足遅いし、郁理ともっと一緒にいたいもん」

「あんま可愛いこと言うな。食いたくなる…」

「変なこと言わないでよー」


思う存分、彩葉を抱きしめたら額に軽くキスをする。

頬をピンクに染めて恥ずかしがる彩葉が、どうしようもないくらいに可愛い。


「じゃっ、部屋戻るか」

「うん。郁理不足が解消したかも」

「俺はまだ彩葉不足~」

「またそんなこと言っちゃって」


口元に手を当てて笑いをこらえる彩葉。

マジで彩葉不足なんだからな…。