意地悪な幼なじみの君に恋をした




美柚が携帯を開いて確認すると、ため息混じりにあたしに画面を見せる。


「デートがダメなら俺と遊んで……しっ、しぶといね…秋月くんって」

「はぁ~…ハルに気に入られたみたいだね。ハルってしぶといからなぁ…よし、シカト」


シカトしちゃっていいの!?

でも、しぶといな…秋月くん。


メールのやり取りを忘れて、午前中の自由行動ではまた美柚と色々なお土産さん巡りをしていた。

すれ違う人は、あたしの学校の制服を着た人達ばかり。

その時、見覚えのある男の子に会ってしまった…。


「美柚!なんで俺のメールシカトするん!?」

「アンタがあまりにもしつこくて彩葉が可哀想だからよ」

「なぁ、美柚!今日一日でえーから彩葉ちゃん貸してぇ?」

「貸しませんっ!」


なんで秋月くんはここまで、あたしに執着するんだろ…。

他にもっと可愛い女の子いるのに。