今、こうやって彩葉に触ってるのは夢みたいだ。
大好きで、可愛いくて…苦しそうな顔して。
「いっ…い、痛いからヤダ…」
「気のせいだって…」
「気のせい…じゃ、ないっ…」
「わりぃ…やめらんないから我慢して…。しがみついていいから」
精一杯の力でしがみついてくる彩葉が、また可愛くて……
もっと意地悪したくなる。
でも、あんま意地悪するのは我慢。
さすがに可哀想だから。
「んー…郁理ぃ…ダルい……」
「寝な。ずっとここにいるから」
「ほんとに?」
「ほんとに。俺が嘘ついたことあった?」
「ない…」
ほんの数分で隣から規則正しい寝息が聞こえてくる。
布団を掛けてやったら、布団に潜ってしまった。
可愛い。

