頬を少しピンクに染めて喜ぶ。
彩葉は色白だ。
睫毛は長くて、血色の良いピンクの唇。
鎖骨よりも少し長い黒髪が春風でなびく。
「家帰ったら飲もうかなぁ」
「ぬるくなんない?」
「そしたら冷蔵庫で冷やす。好きな物は最後までとっとく人だから」
「俺は先だな。腐ったらヤダから」
「腐るまでおいとかないっ」
また彩葉は笑いながら涙を指で拭っている。
俺まで可笑しくなって笑う。
「はぁ…笑いすぎて腹筋割れそう!」
「お前の腹筋割れるまであと何年笑えば良いんだ?」
「郁理失礼!レディーに言う言葉じゃないー」
レディーって…
俺は堪えて笑う。

