彩希ちゃんは爪を触り、下を向きながら恥ずかしそうに言った。
「郁理先輩に告白するの…とうとう明後日になりました」
「もうそんなかぁ~…早いね」
「ですよねっ。今さらなんですが、郁理先輩の好きな女性のタイプって…知ってますか?」
「好きなタイプね…素直な女の子とか…じゃないかな」
「私素直ですかね…不安です…」
うまく慰めてあげられない自分に腹が立つ。
彩希ちゃんは可愛いし、すごく優しくて良い子。
だから…なんだか郁理が気に入ってしまいそうで怖い。
「私、頑張りますね。彩葉先輩といたら何だか元気出ますから」
「そんな可愛いこと言っちゃってぇ~。なんにも出ないよ?」
「ふふっ!やっぱり彩葉先輩みたいな人間になりたいなぁ~…」

