「これ、斉藤さんに差し上げます」 そう言うと、遠藤さんは伊勢丹の小さな包みを差し出した。 「新年会の景品で余った物ですけど、 斉藤さん、使って下さい」 「そんな…! いただけません!」 「斉藤さん、一番頑張ってくれたので…」 遠藤さんは少し強引にその包みを私にくれた。 そして、また走って戻って行ってしまった。 私は慌てて 「すいませんでしたー」 と遠藤さんの背中に向かって叫んだ。 遠藤さんは振り向いて、小さく手を振った。