あたしの救世主




――――――



話によれば
笹本は、ずっと自分と戦ってたみたいだ



俺の前で、あんな顔した理由も
この話を言いたくなかった理由も知った




「けど…

橋村と一緒に過ごしてるうちに

あたしの中で

橋村に対する気持ちの方が大きくなったの

いつの間にか、淳のことなんて
すっかり忘れてた


なのに……」



笹本の声が、また涙声になってきた




「さっき、橋村が来る前…

淳に会ったの

そしたら…なんか…苦しくなって

まだ…忘れられてなかったのかなって思って…

あたしの…橋村に対する気持ちが
嘘なのかなって…

橋村に対する気持ちが
辛い現実から逃げてるだけの口実なのかなって思うと……

もう…分かんなくなって…」