その日の放課後、今度は風香が私の教室にやってきた。


「咲紀、寄り道して帰ろう」


風香の行きつけらしいケーキ屋さん。前に会った友達とよく来てるらしい。ここのケーキはどれも美味しそうで目移りするなあ。


結局私はチョコレートケーキ。風香はショートケーキを選んだ。美味しそう。


「・・・あのね。もしかして咲紀かいくんのこと好き?」


「えっ?うっ。ぐぐぐ」


チョコレートケーキを口に運んで甘さと苦さを噛み締めていたら風香がそんなことを言うもんだからケーキが喉につっかかる。

急いでアイスティーを流し込んだ。