空はだんだん青色になっていて 日も少しずつかげている 数分経ったのに 拓斗は自転車を取りに行ったきり―― 昇降口の前でたたずむ綾は 静かに溜息をついた 彼女は あまりに遅い拓斗のことが心配になって その場を動くことに ローファーをしっかり履き 駆け足で駐輪所まで走っていく すると 拓斗が自転車を引きながら 向かってきていた 彼のことを叫ぼうとするが 綾の動きが止まった 理由は―― 「ごめん」 拓斗は 向かい合って話している ポニーテールの女子に 謝っていたんだ