「…………」 裕也くんは何も言わなかった。 「もういいわ。行かなくていい、あたしが行く」 ガタンと席を立った。 「なに?離してくんない?」 裕也くんがあたしの腕を掴んでいた。 「なつこが泣いてんのよ?あの子今だって一人で…」 「僕が行きます」 裕也くんの真っ直ぐな瞳。 「あら、仕事はいいの?」 あたしはクスリと笑った。