「うん…バックだった」 バッ… 「んな、情報いらないわよ!!ったく、今そっち行ってあげるから大人しく待ってなさい?いいわね?」 そう言って、なつこの返事も待たず電話を切った。 どうせなつこのことだから遠慮するに決まってる。 気を遣わないあたしたちだけど、なつこは相手のことを一番に考える。 あたしが明日仕事だから遠慮したに決まってる。 ずっと友達やってきたんだから、それくらい分かるわ。 あたしはずっとカウンター越しで眉を八の字にしていた裕也くんを見た。