「そう…。それにしても、なつこが頭からぶっかけるシーン見たかったわ。ビデオないの?」
「あるわけないでしょうが!!」
ビデオって!!
あったとしても見たくないわよ。
「なーんだ、残念」
そんな残念そうでもない花音が喋った時ナピュレに着いた。
「ここよ」
そう言って足を止めると花音もなつこの隣に立ち止った。
ドアを開け中に入ろうとすると一人の女性客が左端に座っていた。
そして裕也が彼女の左耳まで顔を寄せ何かを囁いていた。
―ズキンッ―
その光景を見た瞬間なつこの胸の奥がキュッと痛くなった。
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