ナピュレの恋【完】

「それは、お気遣いどうもありがとう」


なつこは裕也の顔を見てニコリと笑い、更に一口喉に流し込んだ。


ベリーニを飲んでる間、なつこの他にいた客二人は裕也に手を振り“マスター、またねっ!”と、店から出ていった。


「それで今日は、どうしたんです?」


店の中とはいえ男と二人きり。


普通の女なら、チャンスとばかりに積極的になるだろう。