「ふぅ……」


自販機の前に立ちアイスココアを選択する。


「イライラした時は糖分よね」


ここでも得意の独り言だ。


ミシミシいう古い椅子に座りココアを一口。


「落ち着け…取り乱したら負け。いつものことじゃない」


なつこは彩花の行動を思い出していた。


その時だった。










「なつこ…」


聞こえてきた声に体が強張った。


恐る恐る声をした方を見ると、そこには予想通り秀二が立っていた。