目の前には、裕也がいて…。


あたしを、抱きしめてくれている…。


これは…夢、なの?


ち、がう…。


裕也の優しく抱きしめる、腕。


裕也の匂い…。


裕也の声…。


全て、あたしが知ってる裕也で…。


一旦引っ込んだ涙がまた溢れてくるのが分かった。


自分から手放した、幸せ…。


裕也の為なら…そう思って離れた。