「だから、ね。あたしは彼を選んだの」 「ちょっと待てよ。何で俺に…」 「相談なんかできるわけないよ!!言ったらどうしてた?素直に別れてくれてた!?裕也は優しいからきっと別れなんか選んでなかったでしょ?」 「それ、は…」 裕也の言葉を遮り沙英子は少しだけ大きな声を出した。 裕也の反応からして、きっと沙英子が相談をしていたら別れなんか選んでいなかったのだろう。 きっと二人はまだ付き合っていた…。 それを考えると、なつこの胸はどんどん苦しくなっていた。