「でもそんな時に…」 「……っ」 ふと顔を上げた裕也と目が合った。 そして裕也の右手がなつこの髪まで伸びてきて栗色の毛をすくった。 「なつこさんに出会ったんだよ」 「あ、たしに…?」 「うん。初めて店に来てくれた時。一瞬でなつこさんに惚れたんだ」 「え」 そんなの全然知らなかった…。 裕也くんが、あたしに…。