色んな話をしながら歩きやっとナピュレが見えてきた時。
三人の女性がナピュレの前にいた。
あの人たちは…確かお客さんだ。
何度か見たことのある客だった。
いつも甲高い声を出していて“裕也く~ん”と言っているのを聞いたことがある。
なつこは咄嗟に裕也との手を離そうとしたがギュッと強く握られ離してはくれなかった。
「裕也くん、あの人たちお客さんでしょ?これ見られたらマズイんじゃない…?」
心配するなつこに
「どうして?俺は芸能人でも何でもないんだよ?恋愛だって普通にするよ」
そう言って手は繋いだまま三人の元へと足を進めた。

