「ねぇ、裕也くん?」 手を繋ぎ、ふと気になったことを聞いてみる。 「なんですかー?」 ニコリと笑いなつこの言葉に耳を傾ける。 「ずっと思ってたんだけど、どうして急に“俺”になったの…?」 そう、ずっと気になっていたこと。 それはナピュレでは自分のことをずっと“僕”と言っていた。 けれどここに来てから裕也はずっと“俺”と言っている。 それが気になって仕方なかった。