ナピュレの恋【完】


「考えてるよ、裕也くんのことだけ」


その目に引き込まれ素直に出た言葉。


「本当に?」


おでこを“コツン”とくっつけた。


「本当だよ?」


目の前に裕也がいてドキドキが止まらない。


もっとキスがしたいなんて思ってしまうのは欲張りかな。


「なつこさん…」


裕也の掠れた声にドキリとする。


「ん…?」


「足りない」


「な、にが…?」


「もっとキス、していい?」


断る理由なんかない。


「うん」


なつこが頷くとすぐに唇を重ねてきた。