ナピュレの恋【完】


「そこから押したわー。だってその人はいないし秀二は弱ってたしね」


「弱ると何か関係するんですか…?」


「えー?弱ってる時につけ込んだらそんなのすぐに落ちるわよ。イ・チ・コ・ロ」


そこまで言うと今まで黙って聞いてた裕也が“プッ”と吹き出した。


「えっ!?なに?笑うとこあった!?」


「うん…大アリ…ククッ…」


慌てるなつこを余所に裕也は喉を鳴らして笑っていた。


「ちょ…なに!?教えてよ!!」


なつこがちょっと怒ると


「だって花音さんと同じこと言ってるから…ククッ」


と、まだ笑っていた。