「新山さん…」 彩花が無言で立ち去ろうとしてた時なつこは声を掛けた。 「…な、んですか」 「あのね、余計なことかもしれないけど言わせてね」 「…………」 彩花は黙ったまま、なつこを見つめた。 「あたしもね秀二を好きになった時、秀二には好きな人がいたんだ」 24歳で会社に入ったなつこ。 25歳で秀二と付き合うことになったんだけど、それまでの過程。