「2人とも、そんな玄関でイチャつかないで。 奏多くんもほら上がって。」 なんて嬉しそうにお母さんが言った。 こんなに喜んでる顔なんて久しぶりに見た気がする。 まあお母さん、面食いだしなー。 「俺のことはお構いなく。」 「いや、奏多も上がって。 ちょっと待ってね、着替えてくるね。」 「うん、待ってる。」 私は急いで上に上がると制服に着替えた。 ふと視線の先に机の上にある、ブレスレットが過った。