「おいーっす。」 個人練習を始めて30分。 真瞬君と郁月君が来た。 …それと。 「ああ、先生。 こんにちはー。」 いつもよりラフな格好の井上先生。 「どう? 調子は?」 あたしは小さく咳払いをした。 「…ぼちぼち。 でも、なんか喉痛い んですよ。」 歌いすぎだと思うけど…。 「風邪?」 真瞬君が冷蔵庫からのど飴を出してくれた。 お礼を言ってそれを受け取る。 「多分違う。」 …ハーブ系はあんまり好きじゃない。