少し緊張して覗き込んだ教室には誰もいなかった。 見かねた先輩があたしの肩をたたいた。 「農業科、次実習だよ?」 「あ、ありがとうございます。」 なんだ。 来た意味ないじゃん。 教室に戻るとあのグループはいなくなっていた。 「あれ? 寺島先輩いなかったの?」 「うん。 実習だった。」 帰りにでも渡そう。 ぼんやりと授業をやり過ごす。 「亜緒。 お前大丈夫だったか?」 「え?」 今週は運悪く教室掃除が割り当たってしまった。 瀬名が放課後の掃除のときに顔を覗かせた。