以外にも答えたのは涼太だった。
「どう考えてもダメに決まってんじゃん!」
と言ってくれた。ちょっとだけ嬉しかった。
すると、男は
「そっかそっか!ま、そんな事どうでもいいんですけどね」
と言って、また顔を近づけてきた。
もう嫌だよ..。
私、何にもしてないじゃん。
私がそう思っていると涼太が男の顔面を殴っていた。
そして涼太は
「お前、1回死んでみるか?」
と男に聞いた。男は「ご、ごめんなさい!!」と言って逃げた。
その一言を言った時の涼太の顔は、すっごく怖かった。
そして、涼太は私の方に来て
「おい、大丈夫か?」
と心配してくれた。
私は一瞬、本当にこいつは涼太か?って思ったくらい優しくしてくれた。
私は涼太に「全然大丈夫だよ!」って言った。
そしたら涼太は「そっか。ならいい!!」と言って、今まで見せた事ない優しい笑顔を私に見せた。
ードキッー
ん??心臓が変だ。
何がドキッなんだ?
私がこの気持ちに気付くのは、もうちょっと先の話だ。
今回の新聞部の記事は、今日の事ばっかりが書いてあった。
しかも、写真部は涼太が男を殴った時の写真を撮っていた。
よく撮れてるな…(笑)
私は、この日から女子や周りの人から「5組のお姫様」と呼ばれるようになった。
この、新聞や写真掲示板に貼られた時、涼太はモデルの仕事で居なかった。
次の日学校に来て、すっごく顔を赤くしていた事は、一生忘れない。