家の前まで来て、緊張している心臓を落ち着かせる。 頭の中で先生が応援してくれている気がする。 大丈夫・・・だよ。 そう自分に言い聞かせながら、ドアを開ける。 家の中は驚くほど静かで、怖くなった。 「・・・ただいま・・・」 思い切って、リビングをのぞいてみる。 お母さんはイスに座ったまま、うつむいていた。 言おう。 私の気持ち、伝えよう。 このままはもう嫌。