*デート当日*



恵梨香は今、菜緒子の家にいた。



それは今日のデートのために菜緒子から、デートで大事なことを伝授してもらうためだ。



服は事前に用意していた服を自宅で着替えて、あとはメイクを菜緒子にしてもらい準備は完了。



「恵梨香可愛いじゃん!さすが恵梨香ね!」



菜緒子は恵梨香の姿を舐め回すようにじろじ見回して恵梨香の勝負服の出来に満足していた。



「……。」



恵梨香は小学生の頃に興味本意で少しメイク染みた真似事をしてみたが、親に見つかって怒られて以来メイクやオシャレに見向きもしなくなってしまった。



それ以来、恵梨香はオシャレなどをしたことがなかった。鏡の前で自分の姿を何度も確認しては自分の顔を見ては戸惑いを隠せない様子だった。



そんな恵梨香の様子を見て菜緒子は笑いながら言った。



「恵梨香何やってんの?なんか面白いんだけど!どんだけ自分の姿確認してんのよぉ。可愛いから大丈夫よ!自信持ちな!モデルさん並みに可愛いから!」



菜緒子はお世辞で言っているわけでもなく本当にそう思ってくれているようだった。



「菜緒子…ありがと」



恵梨香は恥ずかしさと嬉しさの気持ちを混ぜた言葉で菜緒子に感謝の言葉を伝えた。



そして恵梨香は菜緒子からデートに大事な知識(?)を伝授してもらい、菜緒子の家を後にした。