「…悪かったな」 「いえ」 車に乗り込んだ僕を、心配そうな瞳が見つめる …そんな顔するなよ 「また来るよ、気が向いたら」 「えっ…」 「だから荷物はそのままにしとけ。一緒に住むんだから」 僕の言葉に、少しだけ表情が和らいだ ……素直なやつだな 「じゃあな」 「はいっ」 ミラー越しに夏木さんを確認してから、森の中のコテージをあとにした