別に不満があるわけじゃない むしろこの生活じゃないと今さら生きていけない でも、何か満ち足りない――… 「……はは、これも金持ちの悩みか」 自分が上流階級の人間だってことは、生まれたときから自覚してるからな 巨大なクローゼットを開き綺麗にかけられたスーツ、床に並べられた革靴を選んでいく ……なに着ても似合うんだよな、僕 鏡の前の自分を確かめてから部屋を出る