大きな瞳が僕を上目遣いで見つめる 「男前だろ?惚れたか?」 「……馬鹿じゃないの」 一瞬目を見開いたかと思うと、プイと向こうを向いてしまった …なんだよ 「素直じゃないな」 僕はワザと肩をすくめてみせた 莫大な財産を抱えた財閥の子どもに生まれた上に、生まれもったこの容姿だ 小さい頃からずっとだ 女が僕をほっとくわけがなかった 女は僕を、一目見れば必ず好きになる 僕を好きにならない女がこの世にいるとは到底思えない