都合が悪いもなにも 「ここにいること自体都合が悪い」 「は?」 社長がこんなオンボロコテージに宿泊、なんてことが公になったら代表の集まりで笑い物になる ただでさえ変な噂が命取りだってのに、すぐさま株は大暴落だ 嬉しいだろうな、周りのやつらは 僕の若さを気に入ってない人達も多いだろうから 「じゃあ、出て行って」 すかさず鋭い視線が僕を突き刺す 「おっと。冗談だよ」 「冗談にしては真顔だったけど」 「僕はこういう顔だ」 グイッと夏木さんに近づいた