「………出なくていいのか?」



岳さんが紅茶を入れながらあたしを見た



「……うん、いいの」



あれからすぐにシェアハウスに帰ってきた


泣きじゃくるあたしを、岳さんは驚きながらも優しく慰めてくれた


事情は聞かれなかったけど、たぶんわかってる


……この状況を見れば




「でも、さっきからお前を呼んでるぞ?」


「…いないって言って」


泣きはらした顔をあの人にだけは、絶対に見られたくないから