「…待て皐雅。自分の言ってる意味がわかってるのか?」


「あぁわかってる。何をしようとしてるかもな」


もう親父の好き勝手にはさせない



「じゃあ止めるんだ。無謀すぎる」


「無謀かどうかは僕が決める」


「おい皐雅、お前はいつからそんなに無鉄砲になったんだ」


「さぁな」



詰め込んだカバンを持って出て行こうとする僕を、兄貴が身体で遮った



「…兄貴、どいてくれ」


「皐雅。止めてくれよ、俺からも頼む」