「…何が、あった?誰に……連れて、こられたか、覚えてるか?」


「……ううん」



目は虚ろなまま首を横に振る



だめだ、言葉が途切れ途切れになる



「そうか…っ何でこんなことに…」



僕が何かしたか?


莉桜にまで危険をさらすなんて……



「やっと来たか」



小屋の扉が開かれ、誰かが入ってきた


暗闇で顔が見えない



「………誰、だ?」


「わからない?天才若手社長さん」



その声にはどこか聞き覚えがあった



この声、どこかでー…



「実…?」




犯人を突き止めたのは僕ではなく莉桜だった