僕の頭に浮かんだのは、紛れもない“莉桜”の姿だったから 「…な、なんだよ皐雅。まさか…図星か?」 「……悪いかよ」 「えっ!?マジで言ってんのか!?誰だよお前の心を射止めたのは!」 興奮気味に兄貴が僕の腕をバシバシ叩く よほど弟が恋に目覚めたことを喜んでいるんだろう 「……見たいか?」 「え?」 ご希望通りに僕はニンマリ笑ってみせた 「彼女はここ、僕のデパートにいる。特別に会わせてやるよ」