極上☆ラブパワー




「社長」


「………」


「…社長?」


「なんだ」


「契約書にサインを?」


「え?」



そこでようやく自分がペンを持ったままボーッとしていたことに気づいた


「あぁ、そうだな」


「はい。最近なにやら嬉しそうですが、何かあったんですか?」



蛯名秘書が嬉しそうに僕を見る


「ん?僕は今幸せだ」


「見てればわかります」


「だろうな」


最近の僕は、社内でも評判なくらい愛想がよくなったらしい


普段から外見には気を使っていたつもりだから、少なからず嬉しいが


日常茶飯事にこにこするのも当たり前だ


やっと夏木莉桜の心を手に入れたんだから