「…そうか?」 僕の気のせいだったか 「なに、実。そこで朝ご飯食べるの?」 「…いや、いらない。もう仕事に行くよ」 「えっ?ちょっと実…」 それだけ言うと、実はリビングから出て行った 「なんだよ、莉桜はあいつには優しいのか?妬けるな」 「…あんたは黙ってて」 うわ、怖っ こいつは僕にだけこんなに強気で冷たいのか? それともこれは特別扱いってことでいいのか? 「……なんだよ、素直じゃないな」 「うるさいわよ!」 ――こんなことを考えるなんて、僕は一体どうなってしまったんだ