「おい、これはなんだ」 リビングのテーブルに並んだ皿を指差して、僕は顔を歪めた 「なにってフレンチトーストに、目玉焼きよ。知らないの?」 隣で莉桜がそれらを取り分けている これが朝ご飯か? それを美味しそうに食べる皆を見て、生唾を飲み込んだ 「聞いたことはある。でも、なぜ今食べるんだ」 「はぁ?」 「なにお前、目玉焼き食べたことないの?」 泉という男が僕を不思議そうに見た