極上☆ラブパワー





「あたしなんかに、話してくれてありがとう」


あたしは何て言えばいいかわからずに呟いた


「いや、いいんだ。どっちみち話すつもりだった。大家はお前だろ?」


「泉さん………」


「じゃあ俺はもう寝る。おやすみ」


「あっ…おやすみなさいっ」


あたしに片手を上げて、泉さんは部屋に戻って行った



夏も終わりかけているのに、まだ夜は暑い



このシェアハウスに、まったくタイプが違うあたし達が住み始めたのは、

あたしの両親が亡くなったとき――10年前から



そのときは岳さんだけで

両親を亡くして生きる希望を失ったあたしを慰めてくれた