「はぁぁ……」 真夜中、やっと皐雅さんの腕から解放されたあたしはテラスのベンチに腰掛けていた あれからずっと、あたしを抱きしめてたまま離さなかった皐雅さん 『暗い所では1人じゃ眠れないんだよ』 そんなこと言ってたクセに、あたしを抱きしめたまま眠っちゃうし 起こさないように腕から抜けるの必死だったんだから どれだけあたしに迷惑かけたら気が済むんだか はぁ、とため息をついて部屋に戻ろうとしたあたしに、人の声が聞こえた