極上☆ラブパワー




「……はぁ」


切れた携帯をソファに投げ、椅子に深く腰掛ける


別に僕は、運命の相手との結婚を望んでるわけじゃない


いや、違う


僕の理想は令嬢で、華やかで美人な女だ


まさにこの手紙の相手のはずだろ


それなのに、僕の理想はどこかの誰かさんのせいで多少、歪められたみたいだ


じゃなきゃこんな気持ちにはならないはず


僕は見合い相手の電話番号をタイプした


「…もしもし、青条皐雅です」


途端に甘い声と黄色い声援が聞こえた


「少しお話があるんですが…」


思い立ったらすぐに行動をせずにはいられないのが、良くも悪くも僕の性格だ