「花田さん!大丈夫?」

そう言って保健室に駆け込んできたのは‥

「阿部さん!?」

同じクラスの阿部ゆかりさん。
明るくて、元気で、いつも周りに人がいて。
私には到底なれっこないから、少し羨ましい人。


「階段から落ちるとこ見ちゃって‥でも五十嵐と2人だったら邪魔しちゃ悪いかなって思ってたら今五十嵐が保健室でてきたからっ‥」

「いや、別に邪魔だなんて‥」

「だって、五十嵐のこと、好きでしょ?」
まっすぐな瞳でみてくる。

なんで知ってるのかな。
私そんなにわかりやすかった?

「‥うん。そうだけど‥私、そんなにわかりやすい?」

「ううん!上手く隠してると思う。でもこれね、私の特技なの!誰が誰のこと好きかって見てればわかっちゃうの!」

少し自慢げな阿部さん。