「ダメだ!」
「何が"ダメだ”だよ!勝手に俺まで巻き込んでんなよ!」
俺と恍の会話の意味を飲み込めていない琴海が、隣で終始首をひねる。
と、そのとき琴海も気が付いたのだろう。
周りの光景に。
「あ、れ?なんでみんな頭に王冠?」
俺たちがいる辺りの男子たちの大半は、恍と同じように王冠をつけていた。
そして、恍の手にはもう一つ王冠が握られていた。
「俺はいらないからな!」
「手遅れだって!もうすぐ始まるし、ちゃんと考えろよ!あ、なんなら俺のレパートリーの中からひとつ」
「余計だ!つうか、マジで帰る!」
「バカ!行くぞ!」


