ジャガイモに罪はない。 見た目と匂いと味・・・つまりは全部がダメなんだけども。 それを知ってて、俺にジャガイモの相手をさせるとは・・・。 「恍のやろう、ジャガイモの匂いのせいで気分悪ぃっての・・・」 はぁ、とため息をついて正面の鏡を見た。 そこには俺がいた。 ただ、それは おじさん”ではなく 高校生”の俺だった。 「現実で三十歳の俺も、過去はこんなやつだったんだな」 肌にしわなんてものはなく、髪だって生き生きしてるような。 全体的なオーラも、十代の少年独特なものを感じる。