しばらくネオンの綺麗な道路を走っていたけれど、やがて街灯の少ない空き地に車を停め、光一さんは一つため息をついた。

「鈴音……」

 少し低めの声で私の名前を呼ぶ。

「……何?」

 運転席に顔を向けると、そこには優しく微笑む光一さんの顔があった。
 その表情を見たとたん、何故か今まで抱いていた不安な気持ちは消え、心臓が甘くドキドキと高鳴った……。