「たっ…拓也…、待った待った!! ///」
「ん~??」
今日は2週間ぶりのおうちデートの日。
珍しく来夢の傍を離れようとしない拓也。
「今日どうしたの?? なんかいつもと違う~;;」
「…いつも同じなわけねぇだろ。」
「え??」
「日に日に来夢の事、好きになってるんだから…」
そう言って拓也は来夢の首筋に顔をうずめる。
「拓也…」
幸せな感覚に包まれ、拓也の背中に手を伸ばそうとした時、
~♪~♪~
「あ、メール。」
来夢はパッと飛び起き、携帯をとる。
拓也はつまらなそうに
「え~」
とぼやいた。
【受信】雅紀先輩
あ…
「誰から??」
「友達!!」
そっとメールを開いてみる。
<前はいきなりゴメンね;; 瞳からなんか聞いてる??>
そんなの、瞳先輩に聞けばいいのに。
何故かわからないけど不機嫌になり、返信もしないまま携帯を閉じた。
「あれ?? 返信、いいの??」
「え、うん。何で??」
「だって来夢、メール来た瞬間、顔変わったもん。だからよっぽど仲の良いヤツかと思ったから…。」
顔が変わった?? ……え?!
来夢は気付いた。
自分が雅紀のメールを待っていたこと、瞳という名前が出たから不機嫌になったこと…。
「そんなことないよ??」
自分に言い聞かせるように笑って言った。

![[中] 0o 面影 o0](https://www.no-ichigo.jp/assets/1.0.783/img/book/genre1.png)