裏切りの恋

 
《俺が店に配属されたあの日……
 夕菜を初めて見たあの瞬間から……》

 ………俺は夕菜に惹かれてた》


「………え?」


《自分の中で、何かが弾けたかと思ったんだ》


予想していなかった言葉。


だってそれは、
あたしが城崎さんへと感じたものと一緒だったから……。


城崎さんは、淡々と話を続けた。


《だけど俺には香織がいた。
 香織と別れたいとか思っていなかったし、ましてや店の従業員の子に手を出そうなんて思ってなかった。
 でも歓迎会の夜、夕菜と初めて会話したあの時……

 もう自分を止められなかった」



(行くぞ)
(行くってどこに?)
(別の飲み屋)


勝手に進められた誘い。

断れば挑発され、結局行くことになってしまったあの日。



《最初から、夕菜と二人になりたかったんだ》