「お邪魔しま~す。」
沙希のお父さんはアメリカで働いているらしくて、お母さんは夕方まで仕事らしい。

別にイヤラシイ事をする気はないが、家に2人だけとなると、なんとなくソワソワする。

「ノド渇かない? 飲み物持ってくから私の部屋で待ってて~♪」
「へ~い」

─パタン─
2階にあがり廊下を少し進み、沙希の部屋に入り、ドアを閉める。

前に來た時と家具が少し変わっていた。

「相変わらずキレイだな~。模様替えしたんだ。 」
とつぶやいて、部屋の奥にある小さな棚があることに気付いた。

何個かの扉のうち、1つだけ鍵がついてる扉があって、その扉は開いていた。