-日曜日-
私は木下君の家に行くことになった。
あそこにはトラウマしかないけど
断るわけにもいかない。
だから私は
ガードの固い服装で行くことにした。
スカートは絶対にはかない。
胸元のあいた服も着ない。
あまり肌を出さない。
見た目はすごくダサくなるけど、
身を守れるならそれでいい。
部屋を出ようとしたその時、チャイムが鳴る。
下でお母さんが玄関の扉を開ける音がした。
誰が来たんだろう…。
木下君は家で待ってるはずだし。
「おじゃましまーっす」
「どうぞどうぞ!あ、茉莉亜は二階にいますので」
「ありがとうございます」
少し声が遠く聞こえづらい。
でも誰かが私を訪ねてきたのだけは分かった。

